用 語 |
意 味 |
関税定率法 |
関税率・課税標準・関税の減免その他関税制度について定めた法律。 |
課税標準 |
税額決定の標準となる課税物件の価格・数量等のこと。関税額の算定については、輸入貨物の価格、数量またはその双方である。 |
課税価格 |
輸入貨物の課税標準となる価格。通常は仕入書に記載された取引価格により決定される。 |
課税価格の決定の原則 |
当該輸入貨物に係る輸入取引がされたときに、買手により売手に対しまたは売手のために当該輸入貨物につき現実に支払われたまたは支払われるべき価格に、その含まれていない限度において、運賃・保険料等の加算要素を加えた価格が課税価格となるという原則。 |
FOB価格 |
輸出貨物の代金と、輸出貨物を輸出港に停泊中の貿易船に積み込むまでに要する倉庫料や包装料・輸送費等の費用を加えた価格。本船甲板渡し価格ともいう。 |
CIF価格 |
FOB価格に輸入港までの運賃・保険料を加えた価格。 |
現実支払価格 |
輸入貨物に係る輸入取引がされたときに、買手により売手に対しまたは売手のために、輸入貨物につき現実に支払われたまたは支払われるべき価格。 |
加算要素 |
課税価格を決定する際に、現実支払価格に含まれていない費用等で、その含まれていない限度において加算すべきもの。 |
控除要素 |
課税価格を決定する際に、額を明らかにすることができる費用等で、現実支払価格から控除すべきもの。なお、これらの費用等の額を明らかにできない場合には、その費用等を含んだ価格が課税価格となる。 |
売手帰属収益 |
買手による当該輸入貨物の再販売その他の処分または使用により得られる売上代金・賃貸料・加工賃等による収益のうち、売手に直接または間接に帰属するとされているもの。これは課税価格決定の際の加算要素となる。また、この額が明らかでない場合には、原則的方法では課税価格を決定することはできない。 |
逆委託加工貿易 |
ある国の業者(委託者)が外国の業者(受託者)に原材料を供給して加工をしてもらい、その製品を輸入または第三国に輸出し、委託者が受益者に加工賃を支払うという貿易の形態。 |
買付手数料 |
輸入貨物の購入に関し、外国において買手に代わり業務を行う者に、買手が支払う手数料。これは課税価格決定の際の加算要素である手数料に含まれない。 |
同種の貨物 |
形状、品質および社会的評価を含むすべての点で輸入貨物と同一である貨物。外見上微細な差異があっても他の点で同一であるものを含む。 |
類似の貨物 |
輸入貨物とすべての点で同一ではないが、同様の形状および材質の貨物であって、当該輸入貨物と同一の機能を有し、かつ、当該輸入貨物との商業上の交換が可能である貨物。なお、品質・社会的評価・商標は、類似の貨物であるか否かの認定上考慮される。 |
特殊関係 |
輸入取引における売手と買手との間に以下に該当する関係があること。この場合には、原則的方法では課税価格を決定することはできない。@売手と買手がその行う事業に関し相互に事業の取締役その他の役員となっている場合。A双方が法令上認められた共同経営者である場合。Bいずれか一方が他方の使用者である場合。Cいずれか一方が他方の事業に係る議決権を伴う社外株式の総数の5%以上の社外株式を直接・間接に所有・管理または所持している場合。Dいずれか一方が他方を直接・間接に支配している場合(Cに該当する場合を除く。)。E双方の事業に係る議決権を伴う社外株式の総数のそれぞれ5%以上の社外株式が同一の第三者によって直接・間接に所有・管理または所持されている場合。F双方が同一の第三者によって直接・間接に支配されている場合(Eに該当する場合を除く。)。G双方が共同して同一の第三者を直接・間接に支配している場合。H双方が親族関係にある場合。 |
評価申告書 |
輸入貨物の課税価格を決定する際に、仕入書その他の明細書では明らかにすることができない要素や当該取引に特殊な事情があること等を記載し、輸入申告の時に税関長に提出する申告書。 |
国定税率 |
国内法によって定められた税率。具体的には基本税率および暫定税率をいう。 |
基本税率 |
国内法で定められた国定税率の1つで、関税定率法別表の関税率表において輸入貨物のすべてについて定められており、関税率の基本をなす税率。 |
暫定税率 |
国内法で定められた国定税率の1つで、経済情勢の変化に応じて基本税率を一時的に修正する必要がある場合に、基本税率に代えて適用される税率。この税率は、基本税率に優先して適用される。 |
協定税率 |
条約によって協定される税率。条約締結国の特定品目に適用される。我が国には、WTOによる譲許税率がある。この税率は、国定税率よりも低率である場合に限って適用される。 |
便益関税 |
関税についての条約を締結していないが、政令で定める国・地域で生産され、輸入される一定の貨物につき、他の国・地域への便益の限度を超えない範囲で、関税についての便益を与える制度。 |
便益税率等の適用を受ける場合に提出する原産地証明書 |
輸入の際に協定税率または便益税率を受けようとするときに提出を義務づけられる、当該貨物の原産地・仕入地・仕出地もしくは積出地にある本邦の領事館もしくはこれに準ずる在外公館またはこれらの地の税関その他の官公署・商業会議所が証明した、当該貨物の記号・番号・品名・数量および原産地を記載した証明書。ただし、当該輸入貨物が郵便物である場合、輸入貨物の課税価格の総額が10万円以下の場合、および仕入書等により当該貨物の原産地が明らかである場合は、提出の義務はない。 |
便益関税等の適用を受けるための原産地証明書の有効期間 |
原産地証明書は、輸入申告の日または蔵入承認等の申請書の提出日において、その発行の日から4月以上経過したものであってはならない。ただし、災害その他やむを得ない理由による場合は、この限りでない。 |
報復関税 |
本邦の船舶・航空機等の輸送手段、輸出貨物、または通過貨物に差別的に不利益な取扱いをする国から輸入する貨物に対して課す報復的な割増関税。 |
相殺関税 |
外国で生産や輸出に関して奨励金や補助金を与えられた貨物が輸入されることによって輸入国の当該産業に損害を与えまたは与えるおそれがあるときに、その奨励金や補助金の効果を相殺し、国内産業を保護するために、当該貨物に対して課す割増関税。 |
不当廉売関税 |
ある貨物の輸入国におけるその輸入価格が輸出国における正常価格よりも低い場合において、輸入国の当該産業に損害を与え、または与えるおそれがあるときに、国内産業を保護するため、当該貨物に対して課す割増関税。 |
緊急関税 |
外国において、ある貨物の価格の低落等により国内に輸入が急増し、当該国内産業に重大な損害を与え、または与えるおそれが生じた場合に、当該貨物に対して課す割増関税。 |
WTO(World Trade Organization) |
世界貿易機関。GATT(関税と貿易に関する一般協定)の諸協定の円滑な実施および運用を目指し、自由貿易体制の維持・発展の枠組みとなる国際機関。 |
関税割当制度 |
消費者の保護の観点から低税率または無税の一次税率を定め、国内産業保護の観点から高税率の二次税率を定める、二重税率の制度。一次税率は一定の貨物の輸入に際してある一定数量を限度とする関税割当てを受けることを条件に適用され、関税割当てを受けていない場合には二次税率が適用される。 |
関税割当ての手続 |
大蔵大臣・農林水産大臣または通商産業大臣が、割当てを受けようとする者から申請書の提出があった場合において、以下の事項を考慮して割当てを行う。@その使用および輸入の実績。Aその使用に関する計画。Bその輸入が国民経済上有効・適切であること。Cその割当てが不当に差別的でないこと。 |
関税割当証明書 |
貨物の管轄主務大臣が、関税割当制度による関税割当てを申請した者に対し、割当数量を記載して発給した証明書。関税割当てを受けた貨物を輸入しようとするときは、輸入申告の際に、その貨物に対応する関税割当証明書を税関長に提出しなければならない。また、この輸入申告は、関税割当証明書の交付を受けた者の名をもってしなければならない。 |
加工または修繕のため輸出された貨物の減税 |
外国で加工または修繕を施す必要が生じたために輸出した本邦の貨物を、輸出許可の日から1年以内に再輸入する場合には、加工や修繕により付加された価値についてのみ関税を課す、すなわち本邦から輸出された貨物の価値に課される関税については減税するという制度。ただし、加工は本邦においてすることが困難なものに限られる。 |
製造用原料品の減免税 |
特定製品の製造のために使用される特定原料品の関税を減免する制度。配合飼料等の特定製品の製造業のコスト削減を図り、国民生活の安定および国内産業の育成を目的とする。 |
無条件免税 |
関税定率法第14条に掲げられた貨物について関税を免除する制度。国際礼譲・国際慣行・条約または協定との関連、その他貿易の振興や社会福祉の向上のために設けられている。 |
特定用途免税 |
関税定率法第15条に掲げられた貨物が輸入される場合に、その輸入許可の日から2年間同条に掲げられた用途のみに供されることを条件に関税を免除する制度。貿易の発展・国内産業の助長・学術振興・文化政策・社会福祉等、国家政策上の観点から設けられている。 |
再輸出免税 |
国内産業に影響を与えないものまたは国内で消費されないものとして関税定率法第17条に掲げられた貨物で、かつ、輸入許可の日から1年以内に再び輸出されるものについて、関税を免除する制度。加工貿易の振興・文化学術水準の向上・観光客誘致および国際慣行等の観点から設けられている。 |
戻し税 |
輸入の際に関税を納付した場合において、一定の条件が充足されるときに、その関税の全部または一部が払い戻されること。関税定率法では、@違約品等を再輸出し、またはあらかじめ税関長の承認を受けて廃棄した場合、A貨物が輸入時と同一の状態で再輸出された場合、B貨物が、輸入許可後保税地域にある間に、変質・損傷した場合等に、関税が払い戻される。 |
輸入禁制品 |
社会公共の利益に反するものとして、一般的に輸入が禁止されている貨物。関税定率法第21条第1項は、@麻薬・向精神薬・大麻・あへん・覚醒剤等、Aけん銃・小銃・機関銃等、B通貨・有価証券の偽造品・変造品・模造品、C公安・風俗を害すべき書籍等、D特許権・意匠権・商標権・著作権・著作隣接権・回路配置利用権を侵害する物品を、輸入禁制品としている。@ABDに係る貨物が輸入されようとした場合、税関長は、当該貨物を輸入しようとする者に対し、積戻しを命じ、または没収・廃棄することができる。また、Cの貨物が輸入されようとしている場合には、税関長は、関税定率法第21条第3項に従って、当該貨物を輸入しようとしている者に所定の通知をし、その者の選択によって廃棄または積戻しの処理が施されることになる。なお、@Aに係る貨物については、他法令による許可を受けたときは輸入をすることは可能だが、BCDに係る貨物の輸入については、一切禁じられている。 |
侵害認定手続 |
輸入されようとする貨物に、知的所有権を侵害する貨物があると税関長が思料するときに、当該貨物が侵害貨物に該当するか否かを認定するために執る手続。これを行う場合には、税関長は、当該貨物に係る特許権者等および当該貨物を輸入しようとする者に対し、認定手続を執る旨を通知する。 |
輸入差止申立制度 |
商標権者・著作権者・著作隣接権者が自己の商標権・著作権・著作隣接権を侵害すると認める貨物に関し、税関長に対して、その侵害の事実を疎明するため必要な証拠を提出し、当該貨物が輸入されようとする場合は侵害認定手続を執るべきことを申し立てる制度。税関長は、これらの申立てを審査し、侵害の事実を疎明するに足りる証拠があると認めるときは、当該申立てを受理する。 |
申立担保制度 |
税関長が、輸入差止の申立てを受理した場合において、侵害認定手続が終了するまでの間、当該貨物が輸入されないことによって当該貨物を輸入しようとする者が被るおそれがある損害の賠償を担保するため必要があると認めるときに、税関長が、当該申立人に対して、期限を定めて相当と認める額の金銭等をその指定する供託所に供託すべき旨を命ずることができる制度。 |
供託 |
後の支払いを確保するため等の目的により、金銭または一定の物品を、法令の規定により供託所等に寄託すること。 |
意匠権 |
工業上利用できる新規の意匠(物品の形状・模様・色彩等、視覚を通じて美感を起こさせるもの)を創作をした者に享有される権利。 |
商標権 |
ある商品について商標登録を受けた商標権者が、当該商標を独占的に利用できる権利。 |
著作権 |
文芸・学術・美術・音楽等の著作者が、自らその著作物を独占的に利用できる権利。 |
著作隣接権 |
実演家・レコード製作者・放送事業者の三者に対し、著作物の利用に関して与えられる権利。 |
回路配置利用権 |
半導体集積回路配置に関する法律により、回路配置の創作をした人またはその受承人が、回路配置利用権の設定登録を受けることで、その利用を専有できる権利。 |